忍者ブログ
BLOG TOP   TWITTER   HOME
2016.12.24,Sat
青春18きっぷを使い、旅行をしてきた。


初日に、東京の自宅から和歌山まで一気にワープした。ひとくちに和歌山と言っても広いけど、和歌山駅です(隣接している大阪府からそこそこ近い)。ダイヤ乱れなどもあったため到着は夜遅くで、所要時間は12〜13時間ほど。

これだけ時間が掛かるという事実が、もしくは時間を掛けるという手続きが、ふだん過ごしている場所との距離的な隔たりを強調してくれる。仮に30分で着いてしまうなら「遠くまで来た」という実感が湧かないし、すぐに行けるということは、すぐに戻れるということでもあって、日常から切り離された感覚を得られない。


しかしながら、今回の旅行中に思いを馳せたのは「非日常/日常」「ハレ/ケ」といった表裏一体の関係にではなく、「近景/遠景」の関係についてだった。つまり、同じ時間・同じ状態・同じ場所でも、観測者の視座によって近景にも遠景にも成り得るような関係。

長距離の移動によって、いつも遠景として見えているものに近付くと、それは近景になる。反対に、近景だったものは遠景になる。また、ある景色は遠景よりもさらに向こうの見えない位置に追いやられるし、見えなかった景色が視界に現れる。


近景と遠景の力関係はイコールではない。近景は、遠景を「遮る」という機能を持っているぶん優先される立場にある。遠景の一部を注目して眺めようとしても、その遠景と自分の目との間に近景が差し込まれれば、たちまちその遠景は見えなくなってしまう。

僕の場合、いまの仕事(気が進まないけど仕方なくこなしているだけの仕事だ)が近景として立ち現れる。あるいは近景として遠景を遮る。考え事をしていても、読書していても、遊んでいても、ぼーっとしていても、眠っていても、だ。何をしていても仕事のことが不意に頭に浮かんできてしまうから、そうすると我に帰るというか、むしろ我に「帰れない」というか。

こんな感じで、ふだんの生活のなかでもっとよく遠景を眺めたいのに近景に邪魔されてしまって見えなかったり、見ることに集中できなかったりということがしばしば起こる。だから今回の旅行では近景/遠景の関係性を変化させたかったのだ。遠景に置いている間は仕事も思考を脅かさない。


よく、視力低下の原因として本やゲーム、パソコンの画面などの見過ぎ・やり過ぎなどが(槍玉に)挙げられる。逆に、緑を眺めることが視力回復に繋がるなんて主張もある。でも個人的にはこれら自体が視力を上げ下げさせる力を持っているとは思ってなくて、単に、同じ距離にあるものばかり見ていると目のピント調節をするための筋肉が衰えたり凝り固まったりするだけの話だと考えてる。もちろん、一因であって原因のすべてではないにしろ……。

乱暴な意見だけど、比喩的な意味も含め、現代では多くのひとが近視眼的であることに慣らされているというか、同じ距離にあるものばかり見ているように、そして目が悪くなっているように感じる。生活するうえで「余計なもの」が視界に入らないように、惑わされないようにという点ではむしろ進化と捉えることもできるけど、でもやっぱり見えるに越したことはないはずだ(説得力不足)。

近視眼的になってしまうこと自体は避けにくいのかもしれない。国が、社会が、身の回りが、「ふつう」とか「当たり前」とか「健全」とする生き方がワーカホリック的なのだから。僕は社会が言うところの真人間ではないので、旅行をして考え事などにふける時間も取れる(そのぶん収入などは少ない)けど、真面目に生活をしているひとのなかには、そうした時間を取れないひともたくさんいると思う。つねに月曜日のことを考えながら日曜日を過ごすような、すなわち日曜日を独立した余暇としてではなく平日のための休日として過ごすような、busy-nessにつきまとわれた生活を送るひと。その休日さえ無いひとだっているくらいだ。


色々な場所があり、色々な人がいて、色々な生活がある。近景ばかり見ているとそのことすら忘れてしまう。何も遠景だけを見ろというわけではないけど、近景は意識せずとも勝手に視界に入ってくるものだから、遠景を意識的に見ようとするくらいで丁度どちらもバランス良く摂取できる感じになると思う。

色々な生活があるのを分かった上で、その様式を真似たり真似なかったりするのは自由だ。僕の好きなカスタムロボで言えば、新たなパーツを手に入れたとして、そのパーツを使うか使わないかは好きにできる。試してみて自分に合わないなと感じたら使わなければいいし、でもやっぱり後から使ってみたいなと思った時には使ってみればいいし。カスタマイズの幅が広がって悪いことはない。レイフォールガン「だけ」持ってるのと、レイフォールガン「も」持ってるのとでは全然違う。
PR
最新記事
(09/23)
(05/29)
(04/26)
プロフィール
名前: 赤井
やっています。
ブログ内検索
Template by mavericyard*
Powered by "Samurai Factory"
忍者ブログ [PR]